今回は、
ビニ本や裏本をすこし離れ、
エロ本に掲載されている広告のお話です。
思えばこれまで数多くのエロ本を手にとってきました。
エロ本を手にとった数に比例して、
そこに掲載されている広告も目に入ります。
裏本や裏ビデオ販売の広告、
大人の玩具の広告、女性下着の販売の広告もありました。
そんななか、
とくに印象に残っている広告が、恋人紹介の広告です。
代表的な、
「日本ユースセンター」なるところの広告を記事のあとに載せました。
当時のエロ本に親しんでいた読者のかたなら、
何度も見たことがあるはずです。
マッチングアプリや出会い系サイトがメインとなっている今では、
役割をすでに終えていると思いますので、
「日本ユースセンター」は、
もう存続していないと思われます。
それはさておき、
私は大学生のときに、いちどだけハガキを出したことがあります。
同じ下宿に住んでいた友人と相談していっしょに出しました。
おそらくひとりだと、
ハガキを投函する勇気はなかったと思います。
というのも、
当時、「そんなところにハガキを出すとヤクザに住所を知られる」などと、
都市伝説まがいのことをいう、
別の友人がいたからです。
それなりに説得力があったので、
二の足を踏んでいたわけです。
いっしょにハガキを出した友人は、
イケメンで人あたりも良く、モテないわけではなかったと思いますが、
なぜか私と連れだって、
エロビデオをレンタルしに行ったり、裏ビデオ販売のお店に行ったり、
会社訪問で上京したさいには、
いっしょに歌舞伎町でぼったくりにあったこともありました。
恋人紹介の話にもどりますと、
ハガキを出して、そんなに経たずに封筒が届きます。
なかには、
3人分の女性の写真とプロフィールが書かれた紙が入っていました。
ひとりは女子高生、
ほかのふたりは女子大生だったように記憶しています。
女性と、
コンタクトをとりたいならば、
お金を払うようなシステムだったと思います。
興味本位でハガキを出したこともあったので、
そのさきには進みませんでした。
ただ、印象としては、
意外ときちんとしていて好感を持ったことを覚えています。
いま思うと、
同じような広告は、女性誌にも掲載されていたはずですから、
サクラではない女性会員もいたのではないでしょうか。
ところで、
そのときに友人は、私のところに届いた写真の女子高生の顔のところに、
エロ本から切り取った女性の股間部分を貼り付け、
ほかの友人に見せて、「こんなのが来たぞ。とんでもないわこりゃ」と、
幼稚な悪ふざけをして、
別の友人をあきれさせていました。
もちろん、
そのときに届いた写真やプロフィール的なものはすべて捨てましたが、
いま持っていると、
価値のある資料だと思います。
さて、
もうひとつエロ本の広告についての話があります。
私が30代のときの話です。
いまもあるのかどうか知りませんが、
金運が良くなるリングとか、サイフとか、身に付けるものを販売する広告も、
よく見かけることがあります。
たとえば、複数人の、
「こんなに金運が開けてきました」という体験談とともに、
札束を手にして笑顔の写真が掲載されていることもあります。
じつはいちどだけ、
金運が開けた人として、広告に登場したことがあります。
1990年代の後半くらいだったと思います。
すこしだけ関係のあるカメラマンの人に、
モデルをやってくれと頼まれて出演しました。
札束をわたされ満面の笑みで写真を撮られました。
場所は小さな児童公園です。
撮影時間はわずか10分程度。
ギャラとして1万円をもらいましたので、いいバイトでした。
雑誌に載った広告を自分では見てないのが心残りです。
広告ついでに、
もうひとつお話しすると、
これは比較的最近の話です。
勃起力改善というサプリだったと記憶しているのですが、
広告に大きく、
「ノーベル生物学賞の〇〇博士推奨」とか、
「ノーベル生物学賞の〇〇博士が開発に携わる」とか、
そういう煽り文句が書かれていました。
そして白衣を着た男性3人のイメージ写真。
ノーベル賞受賞の博士は外国人の名前で、
白衣を着た男性たちは日本人でしたので、
直接関係あるわけではないと思いました。
ちなみに、
2010年代のエロ本に掲載されていた広告です。
正確にいうと、
成人指定の雑誌ではなくて、
コンビニで販売されていた、
かぎりなくエロ本にちかい雑誌です。
その当時、
すでにネット検索が一般的でしたので、
私はすこし調べてみました。
すると、
ノーベル賞を受賞した歴代の人物のなかに、
広告に掲載されていた博士は存在しません。
さらにいいますと、
白衣の3人のうち真ん中の人物が、
アダルト動画に、
男優として出演しているのを見たことがありました。
なぜわかったのかといいますと、
当時、10年あまりアダルト動画を編集する仕事をしていたからです。
そこによく登場している男優さんだったので、
顔を覚えていました。
最初見たときに、
どこかでみたことがあると思った次第です。
というわけで、
エロ本広告の話は以上です。
今回の話は、
エピソードとして興味深いと思ったので取り上げただけのことで、
広告の真偽や、
良い悪いをいいたいわけではありません。
エロ本に限らず、
一般誌や一般メディアの広告も同じようなものです。
私もこれまで、
数多くの広告に魅せられて、
あとで考えてみると必要なかったものを、
数多く買ってきました。
そしてそのときは、
心の安寧が得られたことも事実です。
最後になりましたが、
トップ画像は前回取り上げました、
ビニ本「セシル ミニスカート・スタイル集 1」(松尾書房)に登場の、
キャンプをするモデルの大江啓子さんです。
松尾洋三社長が主張するように、
日常のひとコマがうまく切り取られていると思いました。
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