湖畔_01

ビニ本「湖畔」(若葉出版)1985年(昭和60年)05月頃発売

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宇宙企画のアダルトビデオで活躍した永井陽子です。

「アダルトビデオ10年史」(東京三世社)によると、
1985年04月にVIPの「ねえ、抱きしめて」デビューしています。

また、以下のような記述もありました。

“アイドル化が進み、女の子のよび名もヌードモデルからAVギャルへと変化。
永井陽子もビデオから出たアイドルの一人。”

“宇宙企画やVIPといった美少女路線を追求するメーカーにとって、
欠かせない存在だった永井陽子は、後にカムバックして村西監督のもとでも活躍した。”

ただし、ビニ本「湖畔」には名前の表記がありません。
よくみると表紙の右下に「NAKANO AKIKO 19」と表記されています。

また背表紙には「中野明子 ◆写真集◆」と漢字表記もありました。

モデル名を“永井陽子”とすることでウリになると思うのですが、

「永井陽子」としてのAVデビューが1985年04月ですから、
モデル名を“永井陽子”とするには、時期的に微妙なところだったのでしょうか。

ところで、以前に、同じ若葉出版の2冊のビニ本を取り上げています。

ビニ本「ゆきこ 誘惑・ドキドキ……」(若葉出版)と、
ビニ本「紙風船 PAPER TOY BALLOON」(若葉出版)です。

ビニ本「湖畔」も、この2冊と同様に写真集テイストなビニ本です。

ちなみに、ビニ本「ゆきこ 誘惑・ドキドキ……」が掲載されているのは、
オレンジ通信1985年(昭和60年)07月号です。

ビニ本「ゆきこ 誘惑・ドキドキ……」をはじめとする写真集テイストなビニ本ですが、
1985年(昭和60年)09月号には、“ビニパック写真集”として5冊紹介されています。

内訳は、若葉出版4冊、セブン企画1冊ですが、以下は掲載されていた文章の一部です。

“過渡的現象とばかり思っていたら、
このビニール・パッケージ写真集はしっかりと定着してしまったようですね。”

“当然ながらもうこのテの写真集にモロ見せカットを期待してウッカリ購入してしまうことはなくなったと思います。”


ところで、ビニ本「湖畔」はオレンジ通信には掲載がありませんでしたが、

ボディプレスの1985年(昭和60年)06月号では紹介されておりまして、
同号に、ビニ本「紙風船 PAPER TOY BALLOON」も紹介されていました。

一連の、“ビニパック写真集”は、ほぼ同時期に、まとめて発売されたものだと思われます。

それはともかく、ビニ本「湖畔」の内容ですが、いわゆるビニ本としては期待できません。

スケパンも使用されていませんし、開脚ポーズもいっさいありません。

外撮りやホテル内でのカット、
また、生活感のある部屋のなかでのカットも含め、

港らしき場所にヨットがひとつ停泊している風景写真もありました。

背後に富士山らしき山が見えますし、ビニ本タイトルが「湖畔」ですから、
富士五湖のどれかだろうと思います。

1980年代当時、永井陽子は、英知出版や白夜書房などから写真集をリリースしていますが、
それらのものとほぼ大差ない内容だと思います。

当時のビニ本が2000円。永井陽子出演のものも含め、
書店で購入できる普通のヌード写真集は2000円しなかったと思いますから、
ビニ本「湖畔」を買うメリットはあまりないかもしれません。

ところで話は変わりますが、“永井陽子”と銘打ったビニ本が存在します。

オレンジ通信1985年(昭和60年)08月号で紹介されている、
ビニ本「永井陽子 平河リサ」(ドルフィン企画)です。

裏表紙も表紙扱いになっているビニ本で、
表紙に、“永井陽子”と大きく明記されていますし、本来の裏表紙にも、
“平河リサ”と、同じく大きく明記されています。

ただし、AVギャルの“永井陽子”とは、モデル名が同じだけの別人です。


私は当時、このビニ本を古本屋で購入しました。
AVギャルの永井陽子だと思い購入しましたから、中身を見たときは落胆しました。

さらなる落胆は、中間あたりのページにマンコのドアップがあるのですが、
そこが丸く切り取られていたことです。直径15センチといった大きさでした。

切り取られているのに何でマンコのドアップだとわかるのかといいますと、

ボディプレスに紹介されていて、
“中4ページの所有者不明オメコ・ドアップのみが見どころですね。”と書かれていたからです。

唯一の見どころが切り取られていたので、私の落胆はダブル、またそれ以上となるわけです。

ちなみに上記の、“所有者不明”という意味ですが、
マンコのドアップのみですから、永井陽子でも平河リサでもない可能性があるということです。

それはともかく、表紙に“永井陽子”の写真が載っていますから、
モデル名が同じでも、AVの“永井陽子”と間違えるはずないのですが、

とくに下調べして古本屋に行ったわけではありませんでしたから、

店内で見て、
「違う人かもしれないけど、本人かもしれない…」と勢いで買ってしまいました。

私が買ったビニ本の前の所有者は、
見どころのマンコドアップのみを切り取って、残りは古本屋に持ち込んだのでしょう。

それからしばらくして、私は友達に、
ビニ本「永井陽子 平河リサ」を見せる機会がありました。

私は落胆したことも含めて話をした記憶があるのですが、

友人は、
「これはこの穴にチンポを入れてオナニーするんや!」と言って、
ひらめいたような顔をしていました。

見どころを失くしたビニ本にも活躍の場が残されていた…、
残り物にも福があるということだとヘンに納得したことを覚えています。

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