無錫旅情_00

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今回は広島市の古本屋の話を書かせてもらいます。

私が大学生のときの話ですから、30年以上前です。
だから書店名は忘れました。というか最初から覚えていませんでした。

なんとなく見つけて、何回か通い、ときどき購入していただけです。

当時、私は広島市南区翠というところに下宿していました。

そこからだと、横川はそこそこな距離があります。

実は私は、自転車で街をウロウロするのが、ものすごく好きな人間でして、

自転車を走らせながら、気になるお店を見つけては入店し、
次回はそのお店を目的にまた自転車を走らせ、その際にまた別のお店を見つける。

そんな感じでヒマなときは過ごしていました。

大学生はヒマですから、ほぼ毎日自転車でウロウロしていたような気がします。

ただし私が、“気になる”お店というのは、こんなブログをやっているわけですから、
イタリアンレストランとか、おしゃれなカフェではなくて、

もっぱら本屋か古本屋か、レコード店、
また、当時、全国的に数が拡大していきつつあったレンタルビデオ屋です。

横川の古本屋も、その流れで見つけました。

かなり年季の入った古本屋で、入口の扉は木製だったような記憶があります。

これぞ“古本屋”といった雰囲気が漂うお店でして、
人によっては入りにくいかもしれませんが、

当時の私は、そんな気持ちを感じたことはありません。

実家のある高知市で、それよりもハードルが高めな古本屋に
何度も通っていた常連だったからというのもあります。

それはさておき、横川の古本屋ですが、店番はいつも初老のオヤジがひとりでした。

店内の広さは、10畳もなかったのではないでしょうか…。

おそらく、もともとは文学書の類いや、地元の地域書の類いがメインだったと思われますが、
漫画やエロ本や、アイドル写真集の類いも数多く置かれていました。

そんななか、私は、オヤジの近くの棚に、ビニールに入った本が
平積みされているのを発見します。

ビニ本や自販機本の類いです。ひとつひとつ物色すると裏本も混じっています。

このときの私の驚きをどう表現したらいいでしょうか。

ビニ本はまだわかるとして、こんなところに裏本!?
こんな腐りかけの古本屋で、非合法なものが売ったり買ったり取引されていたのか!

とまあ、こんな心境だったわけですが、
残念ながらビニ本も裏本も、当時の売れ筋はありませんでした。

ちなみに値段は、古本なので、一冊一冊微妙に違っていたように記憶していますが、
当時の新刊本の値段よりも少し安かったように覚えています。

当時、新刊本だと裏本は5000円で、ビニ本は2000円でした。

ですので、裏本は3000円~5000円、ビニ本は2000円弱といったあたりだったような気がします。

ところで、この古本屋は現在はもうありません。

GoogleMapで確認しました。

いつなくなったのかは不明ですし、ネット検索しても、
古本屋があったという情報すらありません。

当時の私は、JR横川駅周辺は、すべて“横川”と大雑把に捉えていましたので、
これまでずっと、“横川の古本屋”という認識でしたが、

今回改めて確認すると、
横川駅のある横川町から川を挟んだ南側の、寺町というところでした。

その川に横川橋という橋がかかっているのですが、その橋のすぐ近くにありました。

現在、GoogleMapで確認すると、建物自体はまだ
残っているようにも思いますが、どの建物に古本屋が入っていたのかまでは
思い出すことができません。

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