くるみ_09

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今回は、裏本とビニ本の価格のお話を書きたいと思います。
現在、裏本とビニ本は、古本を除き売られておりませんので、1980年代当時の価格です。

1985年4月に販売された当時のアダルト雑誌に、
「ビニ本を生きかえらせるための特集」なるものが組まれていたということを、
「裏本とビニ本のお話」第1回 で触れました。

その企画内で、奥出哲雄というライターの方が、
ビニ本について興味深い内容の記事を書いています。
といっても、いま改めて読むと興味深いという意味であって、
当時のマニアの間では当たり前のことでした。

この奥出哲雄という人は、80年代のエロメディアを語るときに、
必ず名前があげられるほど重要な人物なので、機会をみてまとめて書きたいと思ってます。

さて、その興味深い記事の具体的な内容ですが、
奥出氏がビニ本を買うために東京・神田神保町界隈を訪れる模様を書いた
エッセイのようなものです。

神保町交差点から九段下方面に少し向かったところにある
「アダルト」(おそらくは店名)を物色した話をまず書いていますが、
“松田ジュン、聖子、藤森美江……みんな仲良く1600円。”という記述がありました。

「藤森美江」とは、おそらく「藤森奈美江」のことと思われます。
ビニ本にそう記載されていたのか、奥出氏が間違って書き、それを編集部が気づかなかったのか、
いろいろな理由が考えられますが、それはさておき、

その後、奥出氏は、
「アムールショップ」「東西堂書店」「三崎書店」「華奈書店」と訪れていくのですが、
まとめると以下のような状況を長々と書いております。

「アムールショップ」ビニ本が一冊も無し。
「東西堂書店」最盛期よりもかなり減っている模様。
「三崎書店」2階はビデオコーナー。1階は360度ビニ本だらけ。
「華奈書店」ビニ本でいっぱい。

現在も引き続き、お店を構えている書店もあって、とても興味深いです。

また、同じ企画の別の記事で、
(もしもこれこれこういうスケベなビニ本なら、二千円は安い)
というような趣旨の話も書いています。

ビニ本の価格について、1600円と2000円という具体的な記述が出てきました。

これは私が初めて買ったビニ本の価格とも合います。

私が初めて買ったビニ本は、
1986年2月頃発売の「milky」というビニ本で2000円でした。
ただ買ったのは、1986年の5月か6月頃だったと思います。
場所は広島市御幸橋付近のアダルトショップでした。

ちなみに出演していたのは、記事のトップ画像のモデルです。

裏本やビニ本は、いろいろな側面から語ることができる素材のため、
どうしても長くなってしまいます。

今後は、裏本についての価格も含め、当時を振り返りながら書いていこうと思いますが、
連続ではなく、裏本とビニ本との紹介の間に挟んでいこうと考えております。

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