YOU [ユー]_01

ビニ本「YOU [ユー]」(K―AーP)1984年(昭和59年)11月発行

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マンコにバイブを突き立ててトロンとした表情。
刺激的な表紙カットです。

出演のお姉さんは、モデル名“森下優子”。

はじめて取り上げるモデルさんです。

ビニ本をふくめて、
エロ本界隈ではよく知られたモデルさんだと思うのですが、

80年代当時、
私がモデル名を出してもピンときていない友人もすくなくなかったです。

そのため、
知名度は限定的かもしれません。

あとでオレ通の紹介文を載せますが、
紹介文にはなぜか“森下優子”というモデル名が出てきません。

本作タイトルの“ユー”は、
モデル名の“優子”からなのはあきらかだと思いますし、

ビニ本にかぎらず、エロ本のヌードグラビアにも、
多数出演していたと思いますから、

モデル名が書かれていなかったのは不思議でした。

それはさておき、
本作の内容です。

単体のビニ本でバイブ挿入あり。

マンコ隠しにはスケパンが使われているほか、

バイブ挿入マンコには、
引っ掻いたような消しが入っています。

スケパンカットには印刷上の消しは入っておらず、
スケパンに貼り付く肉ビラや陰毛が透けて見えています。

マンコ見せポーズに関しては、
よく見かける開脚ポーズだけでなく、

片脚をうえにあげた状態での開脚や、
立ちバックポーズでのマンコ見せもあるのが新鮮な感じがしました。

股間のドアップカットがないのが残念ですが、
ほとんどのマンコ見せカットで、

足の指までフレームに入っているのが、
とても良いです。

また、
冒頭の数ページ、着衣カットがありまして、

白いブラウスに黒いスカートです。
そしてストッキングは白。

色合いが地味で、OLみたいな服装です。

その服装で、
森下優子さんがグレーのソファーのうえでいろいろなポーズ。

そして窓の外からは太陽の光が降り注いでいます。

殺風景な背景が、
会社の待合室のようにも見えました。

もしかしたら、
コンセプトは昼休みのOLなのかもしれません。

さて、
オレンジ通信です。以下、紹介文の全文です。

“ カリフォルニア的なK2の本は基本的に好きなんだけど。
それに清純タイプのバイブ挿入も悪くはないんだけど、
他の単発専門店と比べると、どうもねえ…”

そして以下は、添えられていた見出しです。

“K2は単発本が苦手みたいね。一応バイブ挿入本80点”

“K2”とは、“K2 アートプレス”のことでして、
イニシャルをとって“K―AーP”という表記になっています。

マニアックな話になりますが、
ヘンデル出版の制作集団が“K2”という記事が、

ボディプレス創刊号に掲載されていました。

チンポにコンドーム2枚重ねで無修正をさいしょにやったのが、
やはりビニ本版元の九鬼で、

それを忠実に継承しているのがヘンデル出版とのこと。

私は八起書房がはじめたのかと思っていたのですが、
八起も九鬼の継承者なのかもしれません。

また、
ヘンデル出版のほとんどの作品をコーディネートしているのが、
中野D児氏ということでした。

そしてヘンデル出版のウリは、
「コンドーム2枚重ねフェラ」「アナル」「ザーメン」とも書かれていました。

つまりカラミの作品がメインです。

一方、本作は単体作品。

オレ通に書かれていた、

“他の単発専門店と比べると、どうもねえ…”、
“K2は単発本が苦手みたいね。”

ということの意味を理解するには、
“K2”とは何かということをふくめた知識が必要ということで、

エロ本をくりかえし読んでいる読者でないと、
なんのことかわからないのではないかと思いました。

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