WING_00

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今回は、
かなり久しぶりに自分の昔の話を書いていこうと思っています。

ビニ本や裏本の話題を期待していた方には、
肩すかしになってしまいすいません。


新年のはじめは初心に戻っていろいろなことを考えるものですが、


このブログに関しても、
いまいちどスタート時の気持ちに返ってみようと思いました。


そもそもこのブログをなぜ始めようと思ったのかといいますと、
カッコよくいうと自分史みたいなものを書こうと思ったからです。


すでに人生の折り返し地点をかなり過ぎ、
自分の人生をおさらいしてみようと思ったことが根底にありました。


そんなのは日記帳にでも書いて満足していろと叱られてしまうかもしれません。

しかし、ブログとして公開することで緊張感が生まれ、

自分語りに終始した内容であったとしても、
長期にわたり続けることができると思ったわけです。


自分の若いときを振り返ってみますと、
とくに多感な時期は、
エロ本購入とその中身を楽しむことに明け暮れた数年間があり、

そのことが後の自我の形成に深くかかわっているとも思いました。

つまり、
ビニ本や裏本をふくめたエロ本抜きには自分のことを語れないと思いまして、

ビニ本や裏本を取り上げつつ、
自分の昔の話も書いていこうと思った次第です。


そのため、ブログ開始1年目は、
ビニ本や裏本と直接関係がない話題もそれなりにはさみ込んでいました。

しかし、嬉しいことに、私の昔話よりも、
ビニ本や裏本を取り上げた内容のほうがよく読まれている傾向がありまして、

私もそれに甘えて、
ビニ本や裏本を取り上げることばかりに集中した2年目、3年目、そして4年目でした。

とはいうものの、
その一方で、ビニ本や裏本とまったく関係がない話題も、

楽しく読んくださっているという内容のコメントもいただいております。


というわけで、ビニ本や裏本と無関係な話題も、
今後は少しずつ取り上げていこうと思っています。


そして今回の話題となりますが、

前置きが長くなったうえに、
本題もかなり長いのでご興味のないかたは、ここで引き返すことをおすすめしておきます。


さて、いよいよ本題ですが、

タイトルにありますように高知市の城見公園です。


城見公園は、
私がかつて通っていた小学校の校区内にある公園でして、

小学校3年生や4年生のときはよく同級生と遊びました。


何をして遊んでいたのかといいますとおもに野球です。

野球は本来9人対9人でやるものですが、
そんなに人数がいませんので、


だいたいいつも集まる4~5人が、2チームに別れてやっていました。

ボールは柔らかいおもちゃのやつで、
バットもプラスチック製の軽いやつです。


ヒットを打って塁に出て、次に打つ人がいなくなってしまうと、

“透明ランナー”を塁に置き、また同じ人が打席に立つという、
いわゆる“三角ベース”と呼ばれるようなものでした。


缶ケリやおにごっこもやりましたが、野球が圧倒的に多かったです。


野球をやっている私たち同級生のほかにも、公園で遊んでいる小学生はいまして、

やはり同じ小学校に通う子供たちです。


砂場を掘ったり、縄跳びをしたりして遊んでいました。


当時小学生の子供たちの、放課後の遊び場として定番の公園のひとつだったわけです。


そんなある日、

今回話題にしようと思っています中学生のマルヤマ(仮名)が城見公園に現れます。

たしか私たちが小学5年生のときではなかったでしょうか。


マルヤマは私たちよりも年上の中学生ですから、

マルヤマさんと呼ぶべきところですが、

私たちの間では、マルヤマと呼び捨てするのが基本でした。


なぜなら、

マルヤマはよく城見公園に現れては、
自分よりも年下の小学生にいろいろちょっかいを出してきて、

嫌われていたからです。


どんなちょっかいなのかといいますと、


いろいろ文句をつけてきて、
小学生をいじめたり泣かしたりしていました。


マルヤマは、
たぶん私たちよりもふたつ年上だったように記憶していますが、

小学生にしてみれば、ふたつ年上ともなれば身体も大きいし怖い存在です。


それにちょっかいを出された小学生は、私たちよりも年下、つまり下級生もいましたので、

その子どもたちはもっと怖かったと思います。


毎日、城見公園に現れるわけではないですが、

現れたときには、城見公園全体に緊張が走ります。


私たち小学生は私服ですが、マルヤマは中学校の制服の学生服を着ていたので、

公園に現れるとかなりの存在感です。


さらに、マルヤマはひとりではありません。

いつも小学3年、4年生くらいの手下を4~5人引き連れていて、

手下といっしょになってほかの小学生にイタズラをしてくるわけです。

その日もマルヤマは、
小学生の手下を数人引き連れて城見公園に現れました。


私たちは、
マルヤマが何かしてくるのではないかと緊張しつつ注目していたのですが、

数分後に案の定、

私たちがいる場所に向かってロケット花火を発射してきました。


ロケット花火は本来、空に向かって飛ばすもので、
身体に命中するとけっこうなケガをします。


幸いなことに1発目は私たちの横をすり抜けていきましたが、

それだけでは終わらず、2発、3発と次々と発射してきました。


これにはさすがに私たちも本気でむかつき、

何てことするんだ!みたいな感じで、

マルヤマたちのほうに走って向かっていきました。


いくら中学生とはいえ、4、5人でかかれば大丈夫かもしれないと思ったからです。

それに手下の連中なら、簡単に勝てるとも思いました。


しかし、私たちが向かってくるのを見て、

マルヤマと手下たちは一目散に逃げていきます。


私たちが本気で怒っているのを見て面白がっているようでした。


マルヤマと手下たちは、

城見公園の外に四方八方に散らばって逃げていきましたから、

全員をいっぺんに追いかけることはできませんでしたが、

私は、そのうちのひとりを、
城見公園から離れた場所の路地で捕まえました。


「マルヤマどこな?(マルヤマはどこにいる?)」と問いつめてもそいつは何も言いません。


バラバラに逃げたから本当に知らないのだと思いました。

そもそも手下たちはマルヤマに脅かされて、
いろいろやらされている、むしろ被害者だと思っていましたので、

はじめからそいつをどうこうしようとは思っていません。

それから、

そいつを離してマルヤマを探しますが、
結局どこに行ったのかわかりませんでした。


私たちはマルヤマを探すのをあきらめ、城見公園に戻って来ます。

しかし、

マルヤマに対して怒りがおさまらない友だちのひとりが、
学校に言いに行こうと言い出します。


学校とはマルヤマが通う中学校のことです。

マルヤマが通う中学校は、


私たちが小学校を卒業すると通うことになる公立中学校のことで、

自転車で行けば、すぐに行ける距離です。


結果、私たち4、5人は、その中学校に行き、

出てきてくれた先生にマルヤマの話をします。


その先生は、マルヤマのことを知っているのかどうかわかりませんでしたが、

真面目に話を聞いてくれて、きちんと対応するとも約束してくれました。


私たちはとりあえず満足し帰るのですが、

城見公園に戻ったのか、それとも自宅に帰ったのか覚えていません。


それ以後、
マルヤマが城見公園に現れたのかどうか覚えていませんが、


ひどいイタズラをしてくることはなかったように記憶しています。

昔の話は以上です。

じつはおとなになって、というか最近になって、


このエピソードを違った側面から考えるようになりました。


それをこれから書いていきたいと思います。


当時、マルヤマは中学生、私たちは小学生です。

そしてマルヤマの手下も小学生です。

つまりすべての登場人物のなかで、マルヤマひとりだけが中学生で、
それ以外は全員小学生です。


マルヤマが、
たとえば同じ中学校の友だちとか、

ほかの中学生といっしょだったことはいちどもありません。


小学生ばかりのなかに学生服を着た中学生がひとり。

あとで考えると、あまり普通のことではないように思います。


マルヤマの手下のうちのひとりがマルヤマの弟で、
ほかの小学生は弟の友だちだったという可能性もあります。

しかし、もしかりにそうであっても、


毎回、弟の友だちといっしょにつるむというのは、
やはり一般的ではないと思います。

しかもやってることといえば、小学生といっしょになって、
ほかの小学生にイタズラしてくることです。


当時私はマルヤマを嫌いでしたし、むかつく存在でした。


でも視点を変えて考えてみると、

マルヤマはむかつくだけの存在ではないように思います。


小学生相手に仕掛けてくるイタズラにしても、内容はとても幼稚です。

マルヤマはおそらく、
中学校で仲のよい友だちはいなかったのではないでしょうか。


何事に対しても感傷的になるのが私の悪いクセなのですが、

いまになって、マルヤマはとても孤独だったのではないかという気がします。

自分が中学生だったころをいまいちど振り返ってみるのですが、

放課後はクラブ活動があり、
また下校時は友だちといっしょに帰っていました。


多感な時期ですから、
クラスの誰が好きかとか異性の話もするかもしれません。

自分より年下の小学生の子供たちと、放課後いっしょに遊ぼうなどとは考えませんし、
実際にそんなことはしませんでした。

まして、
小学生にロケット花火を発射するイタズラをやることが、
楽しいとは思いません。

かりにマルヤマが孤独だったとしても、

小学生の私に、
マルヤマの心情を推しはかることなどできませんし、

もしできたとしても、結果はやはりむかつくだろうと思います。

というわけで、マルヤマの話は以上です。

ところで、

なぜ突然に城見公園のことを書こうと思ったのかといいますと、

じつは最近、自分の昔のことを探るためのツールとして、


当時の住宅地図を手に入れたことがあったからです。


自分が住んでいた場所の周辺の住宅地図を見ると、

いろいろなことが思い出されてきてとても懐かしいです。


城見公園もそのうちのひとつでした。

城見公園が載っているページを眺めながら、
そういえば、城見公園で野球をよくやってたなあとか、

屋台でわらび餅を売りにくるおばあさんがいたなあとか、

いろいろ思い出してくるなかにマルヤマのことも入っていました。


ちなみに、いまも当時と同じ場所に私の実家はあります。


しかし、

現在私は実家のある高知市とははるか離れた場所で暮らしています。

Google Mapや、ストリートビューを見ながら、
ああ、この場所にはたしか本屋があったとか、

スーパーがあったとか思い出して懐かしい気持ちになることが、

このブログをはじめて以降、とくに多くなりました。

しかし、
人の記憶はあいまいで、書きかえられることもめずらしくありませんから、


当時その場所に何があったのかを正確に知るには、
住宅地図が有効でもっとも手っ取り早いです。


ただし、住宅地図では当時の景色まではわかりませんから、
そこは、あいまいな記憶で補強していくことになります。


いずれにしましても、
私が小学生のころの話ですから、いまから50年近く昔のことです。

小学生だった当時の私は、
まさか自分が還暦に近い年齢になるとは夢にも思っていませんでしたし、

ブログで、スケベな本について、
あれこれ書くことになろうとも思っていませんでした。

当時の私が、将来なにになりたかったのかは思い出せませんが、

いい自転車が欲しいとか、
いろいろな種類のスーパーカー消しゴムが欲しいとかしか、

当時は考えてなかったように思います。

ところでトップ画像は、以前に取り上げたことのあります、
ビニ本「WING ウイング」(ユニバーサル企画)の娘さんです。
また、ビニ本「マンリ」(優美堂)にも出演しています。

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