おとなの妄想くらぶ

昭和から平成にかけての、
アンダーグラウンドメディアのお話を中心に綴っていきたいと思っています。
ときに、そこから逸脱することもあるかもしれませんが、
よろしくお願いいたします。

EMIKO_01

裏本「EMIKO 高橋恵美子18歳の青春」1986年(昭和61年)06月頃発売

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裏本の表記にあるモデル名は「高橋恵美子」ですが、
当時のアダルト雑誌の紹介文には「杉本羽純」と明記されています。

モデル名が統一されていないので、ユーザーは当然混乱しますが、
なぜこういうことになるのかを考える前に、彼女の裏本出演歴を調べてみました。

「真夜中のエリー」1984年11月頃発売
「少女心」1985年10月頃発売
「パノラマ」1985年02月頃発売
「EMIKO 高橋恵美子18歳の青春」1986年06月頃発売

手元の資料でわかる範囲では上記4冊です。
「EMIKO 高橋恵美子18歳の青春」を除き、モデル名の明記はありません。

裏本はモデル名が明記されていることのほうがまれなので、
「EMIKO 高橋恵美子18歳の青春」は例外ということになります。

では、「杉本羽純」というモデル名はどこから出てきたのでしょうか。

調べてみたところ、以下の映像作品があることがわかりました。

「SM純正本番生撮りシリーズ 杉本羽純18歳」(studio418)1985年
「サイコ催眠エクスタシーPART6 トリップSEXの魔術 杉本羽純」(アテナ映像)1985年06月20日

これら以外にも、複数のアダルトビデオに出演しているようです。

出演の「杉本羽純」が「EMIKO 高橋恵美子18歳の青春」のモデルと同一人物であり、
そのため、裏本の紹介文でも、モデル名「杉本羽純」として書かれていたというわけでした。

裏本やビニ本に出演していたモデルは、アダルトビデオに出演したときに、
ビデオ用のモデル名が与えられます。
そしてそれ以後は、ビデオ用モデル名が、
結果的に正式なモデル名として流通するということは「円舞曲 ワルツ」でも少し触れました。

同じことが彼女も場合も当てはまったということでした。

さて、裏本の中身ですが、18歳かどうかの真偽はともかく、若いです。
コケシみたいなショートカットは、
当時のアイドル・小泉今日子あたりのヘアスタイルを意識したもので、
いま見ると違和感があるかもしれませんが、当時はこれがイケてました。

おっぱいは小さいのですが、肌が綺麗でハリもあって瑞々しいし、
引き締まったスレンダーボディも高得点です。

バカっぽいアヘ顔も、若さゆえと思えば許容範囲でしょう。

ところで、
下記は当時のアダルト雑誌「月刊ボディプレス 1986年3月号(白夜書房 )」に掲載された
斉藤修というライターの方が書いた「パノラマ」の紹介文の一部です。
興味深いので少し長めですが引用させてもらいました。

“「真夜中のエリー」時代と「少女心」を撮影した時と
どのくらい時間の経過があったのかさだかでないが、その間にインシンは黒ずみ
見事に肥大してしまって「真夜中のエリー」当時のひかえめなインシンは見る影もなくなっている。”

裏本数冊とアダルトビデオへの出演でマンコを酷使したのか、
プライベートでのセックスが原因か。妄想がふくらむところですが、
おそらく後者でしょう。

そう思いながら「EMIKO 高橋恵美子18歳の青春」を見ると、
興奮もひとしおです。何があったか想像できますが、アナルも脱肛気味でした。

ちなみに、「EMIKO 高橋恵美子18歳の青春」の発売は、
インシン黒ずみと肥大を、ライターに嘆かれた「パノラマ」から1年以上が経過しています。

その間に、アナルが奪われたのかもと思っていたら、
「パノラマ」よりも発売時期がさらに古い「少女心」の紹介文で、

こちらは、壺山貴史というライターの方ですが、
「脱肛気味のコーモンさんも妙に生々しい」との記述がありました。

肛門は以前から同じ状況だったようです。

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夢結び_01

裏本「夢結び」1987年(昭和62年)10月頃発売

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丸顔で愛くるしい顔のモデル。裏本に名前が明記されていないのはもちろんなんですが、
同時期に出演した裏ビデオだと、モデル名は“秀美”となっています。

裏ビデオの出演作は「秀美の本番 またいっちゃう」と「知られたくない事実」のふたつです。
当時のアダルト雑誌で「知られたくない事実」が紹介されていますが、
以下の明記がありました。

“ちなみにOL石田秀美役のこの淫乱美女の裏業界ネームは〈杉下秀美〉とか。”

ただし現在、ネットで検索してみると、モデル名“石田秀美”でヒットします。

オリジナル出演は、おそらく上記裏ビデオ2本と、この裏本1冊と思われますので、
モデル名にそこまでこだわる必要はなかったのかもしれません。

さて、裏本の内容ですが、可愛らしいアイドル顔なのにケバいです。
目がチカチカしそうなワンピースはまだいいとしても、
このボサボサな髪型はいただけません。

もう少しロリ系美少女風に持っていけば、もっと人気が出たことでしょう。

しかしプレイ自体はかなりハードです。
アナルにローターを入れられているばかりか、チンポも挿入されています。

さらにはサンドイッチファックも。

サンドイッチファックとは、マンコとアナルに、それぞれ別のチンポを入れることです。
当時の裏本界隈では、そう呼ばれていました。

いまだと、2穴ファックとか呼ぶのでしょうか。

髪型以外であえて良くない点をあげるとしたらアヘ顔です。

キリっとしたカメラ目線の表情は、心をつかまれる存在感があるのですが、
アヘ顔は間が抜けた感じです。目を閉じたときの表情に萎えさせられます。

彼女の裏ビデオは見たことないのですが、映像ではどうなっているのか気になるところです。

ところで、出演の裏ビデオ2本に関しても、ストーリーがしっかりあって、
“秀美”の反応もエロいということで、当時の紹介文では高評価でした。

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くるみ_09

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今回は、裏本とビニ本の価格のお話を書きたいと思います。
現在、裏本とビニ本は、古本を除き売られておりませんので、1980年代当時の価格です。

1985年4月に販売された当時のアダルト雑誌に、
「ビニ本を生きかえらせるための特集」なるものが組まれていたということを、
「裏本とビニ本のお話」第1回 で触れました。

その企画内で、奥出哲雄というライターの方が、
ビニ本について興味深い内容の記事を書いています。
といっても、いま改めて読むと興味深いという意味であって、
当時のマニアの間では当たり前のことでした。

この奥出哲雄という人は、80年代のエロメディアを語るときに、
必ず名前があげられるほど重要な人物なので、機会をみてまとめて書きたいと思ってます。

さて、その興味深い記事の具体的な内容ですが、
奥出氏がビニ本を買うために東京・神田神保町界隈を訪れる模様を書いた
エッセイのようなものです。

神保町交差点から九段下方面に少し向かったところにある
「アダルト」(おそらくは店名)を物色した話をまず書いていますが、
“松田ジュン、聖子、藤森美江……みんな仲良く1600円。”という記述がありました。

「藤森美江」とは、おそらく「藤森奈美江」のことと思われます。
ビニ本にそう記載されていたのか、奥出氏が間違って書き、それを編集部が気づかなかったのか、
いろいろな理由が考えられますが、それはさておき、

その後、奥出氏は、
「アムールショップ」「東西堂書店」「三崎書店」「華奈書店」と訪れていくのですが、
まとめると以下のような状況を長々と書いております。

「アムールショップ」ビニ本が一冊も無し。
「東西堂書店」最盛期よりもかなり減っている模様。
「三崎書店」2階はビデオコーナー。1階は360度ビニ本だらけ。
「華奈書店」ビニ本でいっぱい。

現在も引き続き、お店を構えている書店もあって、とても興味深いです。

また、同じ企画の別の記事で、
(もしもこれこれこういうスケベなビニ本なら、二千円は安い)
というような趣旨の話も書いています。

ビニ本の価格について、1600円と2000円という具体的な記述が出てきました。

これは私が初めて買ったビニ本の価格とも合います。

私が初めて買ったビニ本は、
1986年2月頃発売の「milky」というビニ本で2000円でした。
ただ買ったのは、1986年の5月か6月頃だったと思います。
場所は広島市御幸橋付近のアダルトショップでした。

ちなみに出演していたのは、記事のトップ画像のモデルです。

裏本やビニ本は、いろいろな側面から語ることができる素材のため、
どうしても長くなってしまいます。

今後は、裏本についての価格も含め、当時を振り返りながら書いていこうと思いますが、
連続ではなく、裏本とビニ本との紹介の間に挟んでいこうと考えております。

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