今回は自販機本版元が合同で発売した、
通販専門の豪華本です。
以前、
自販機本「特撮 オナニー」(Do企画)を取り上げたときに、
本作「淫花」の広告ページを最後に掲載していました。
広告には、
“豪華版写真集/限定5,000部/定価12,000円”と書かれています。
当然、
自販機で販売されてはおらず、
注文は現金書留です。
現金書留で申し込めば、
そのあと本が送られてくるのでしょう。
ちなみに私が、
本作を手に入れたのは当時ではありませんし、
版元からではなく、
ネット書店で購入しました。5000円でした。
内容的には、
自販機本で使用されていたカットを使っていると思います。
断定できないのは、
アリス出版、エルシー企画、土曜出版新社が出していた、
自販機本をすべて確認することができないからです。
つまり、
撮り下ろしではないと思うのですが、
自販機本のカットを、
集めて豪華版にしたとして、
どこまで読者にアピールできたかは疑問です。
よく引用します、
「ビニールアイドル VINIL IDOL 47」(白夜書房 昭和62年6月15日発行)」に、
“53~54年のこの2年間、
やっとビニ本と呼ばれたこの手の写真集は、
思わぬライバルが登場し、苦戦を強いられるこのになる。
おなつかしや~の、〝自販機本〟がソレ。”
という記述があります。53~54年とはもちろん昭和53~昭和54年のことです。
また、
ビニ本と発禁でアップした、「発禁史」のなかで、
スケパンの第一号が、
カトレア出版が昭和55年のはじめに出した、
一冊のビニ本だという記述がありました。
そこから例の“スケパン革命”となるわけです。
なにがいいたいのかというと、
昭和53~54年ごろは、
自販機本も、“やっとビニ本と呼ばれたこの手の写真集”(ビニ本)も、
露出具合に、
そこまで差はなかったのではないかということです。
だからこそ、
ビニ本より値段が安かった自販機本が、
スケパン革命のまえには、
ライバル足りえたということだと思います。
おなじ露出具合なら、
モデルの質はあるにせよ、
価格が安いほうに読者は動きます。
そのため、
多くの読者が、
自販機本に安価なイメージを抱いているにもかかわらず、
豪華本「淫花」の発売。
値段の安さを購入の理由にしていた読者が、
豪華本を買ったケースはすくなかったのではないでしょうか。
記事のあとに裏表紙を載せました。
トップ画像は例によって表紙です。
ただし、
両方ともケースの表紙と裏表紙です。
そして裏表紙のあとに、
中身のいくつかのページを載せました。
読み捨てられていく自販機本を、
こうして大きな写真で見られることはありがたいというのが、
私の最初の感想です。
多少の感動を覚えました。
アートを意識したように見えるカットもなかにはあるため、
それらは、
自販機本では使われなかったカットかもしれません。
ところで話は変わりますが、
私がビニ本に本格的に興味を持ちはじめたのは、
ベールビニ本が飽和状態から下火になりかけていたころで、
カラミビニ本は、裏本のオモテ再生がほとんどでした。
そのため、
このブログをはじめるようになって以降、
ベールビニ本以前のビニ本について、
いろいろと知ることになります。
参考にしたのは、
当時発売されていたエロ本です。
私は当時、
20歳そこそこの童貞青少年でしたので、
全盛期のビニ本を振りかえる記事など、
とりたてて興味があろうわけもなく、
ビニ本や裏本、
裏ビデオの紹介ページにばかり目を通していました。
新たなエロネタを探すためです。
新しいエロネタを欲している、
つまり未来に目が向いているので、
過去を振りかえる記事などには目もくれません。
いまは逆に、
新しいエロネタを探すことなど積極的にやっていません。
このブログ自体が、
過去のエロネタを振りかえる内容ですし、
完全に過去に目が向いています。
思えば若いころは将来のことを妄想していました。
たとえば10代のころは、
大学に入って、ラーメン屋でアルバイトして、
そこに菊池桃子似の娘さんがいて仲良くなるという中二病的な妄想です。
昔から妄想するクセがありましたが、
若いときと年とってからは、
妄想の方向性が違うことにあらためて気がつき、
自分自身のことを、さらにわかったような気になりました。
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